時間と金と仕事と死とタクシーと

社会人になって、タクシーをよく使うようになりました。
通勤にバスを使っている(駅から会社までの区間)こともあり、終バスも10時過ぎにはなくなります。
あと、私の住む家は駅から自転車で20分の距離にあり、なんとも不便な場所にあります。
普段、通勤は駅まで自転車なのですが、雨の日はバスになります。
で、帰りの時間は既に終バスはなくなっています。
なのでタクシーで帰る羽目になってしまいます。多いときは片道2回も。
駅から自宅の区間は仕方ないとして、会社から駅まではタクシーを使わなくとも、電車を2回乗り換えて帰ることができます。
時間にして30分は多くかかりますが、金額は3分の1。
でも、私はタクシーを使うことが多いです。
30分でもいいから早く帰りたいからです。
社会人はお金で時間を買うとは言いますが、まさにソレです。


タクシーに乗ると、運転手と喋ります。
以前は知らない人と話すことを苦手としていましたが、職業柄、他愛もない会話なら、初対面の人とできるようになりました。
今日乗ったタクシーの運転手はすごくおじいちゃんで、ちょっと心配でしたが、昔の名古屋の話をしてくれて楽しかったです。


タクシーの運転手との話で印象に残った話があります。
タクシーの運転手という職業はとてもハードらしいです。
夜も遅かったり、帰ったら真冬でも冷たい水で洗車したり、とにかく労働条件は最悪みたいです。
そのおじさんは、勤務暦3年だそうですが、その間同僚が過労で10人以上亡くなっているとか。
私は「怖いですね」と言いました。
しかし、「怖いのはね、同僚が死んでも何も感じなくなってる自分が一番怖いんだよ」と、おじさんは言ってました。


もしかしたらその話はネタであって嘘かもしれません。
でも、私はそう感じませんでした。
バレない嘘は、ある意味真実になります。
だから、降りるとき、「お身体に気をつけて下さい」と、心から言って下りました。