カフカが冬の口笛

今日は寒かったので、動きが鈍くなっています。
なんとなく、冬の匂いがした日でした。
もう12月ですし、秋は去って行ったようです。
しかしながら、読書熱は去らないようで、また一冊読み終えてしまいました。

変身 (講談社文庫)

変身 (講談社文庫)

この著者の作品はこれで二作目です。
初めて読んだ本は「秘密 (文春文庫)」です。
物凄く面白いと思った作品です。
読み終えた後、感動とも満足感とも違うような、不思議な感覚が私を襲いました。
しばらく唸りました。
とにかく上手いんです、でも適切に表現できないので、唸るしかなかったんです。
かくして、「秘密」は私の好きな本ベスト5入りは確実な地位に咲き誇っています。



さて、この本はどうだったかと言うと、やっぱり唸りました。
とにかく、引き付けられるのです。
話も中弛みしないし、続きが読みたくて仕方なくなります。
で、秘密と同様、ラストで唸るのです。
この著者のラストで残す余韻は格別です。
本当、素敵。



この作品は映画化されたようです。
キャストは玉木宏蒼井優だそうで。
その二人は嫌いじゃないので一向に構わないのですが、気になる点が一つ。
蒼井優演じるヒロインの出番は原作だと少ないのです。
でも、映画では登場シーンが多そうだな、と予想してみます。
そうなると、原作に忠実ではなさそうです。
だから、映画は観に行きません。
この著者の作品はたくさん映画化されていますが、どうなのでしょうか。
ドラマ化もされるようです。
一本位レンタルしてみようかと思った帰り道。