老けた子供となりそこないの大人ばかりの世界

人間って弱虫だ。逃げ道が欲しくて酔っ払って、酔いがさめたら後悔が倍になっている。
そんな一文にとても納得しながら読み終えました。

この著者の作品は意外とたくさん読んでいます。
ただ、当たり外れはあります。
これは、あまり当たりではなかったです。



主人公の強がっているけれど、実は弱い所とか、共感出来ないことはないのですが、どうも好きになれずに終わってしまいました。
しかし、所々に心に残る文章があったのは良かったです。
冒頭の一文も然りですが、ついでにもう一文抜き出しておきます。



二十歳前後の考え方のまま年をとるのは、すごくつまらないことだ。大人になる楽しみって、どんどん広い世界に出ていって、出会う人やいる場所によって自分という人間の引き出しから思いがけないものが出てくる、その発見の過程にあると思う。



私の住む町には、品揃えの良い古本屋がありません。
しかし、新品を買う余裕などもありません。
実家に帰ったついでに、地元のブックオフで大量に本を買いつけて来ました。
十数冊で約四千円也。
有名所を購入したので、堅い選出と言えます。
これで半年は楽しめそうです。