いや、あのうち八割はそのまま大人になって、一生誰かを笑っていくんだね

この本をブックオフで見つけたとき、思わず「懐かしい」と手に取ってしまいました。

夏の約束 (講談社文庫)

夏の約束 (講談社文庫)

何故、そう思ったか。
この作品は第122回芥川賞を受賞した作品です。
必然的に本屋のメイン棚を飾っていた頃、私は本屋でのバイトを始めたのでした。
そこの本屋は、大型スーパーの一角に存在する小さな店です。
忙しくないので、一人で店番をすることもしばしば。
暇なときは、片っ端から店の漫画を読んでいました。
今思うと、かなりおいしいバイトでした。
自分に合っていたと思います。



色々な客がいました。
筆談で1時間も訳のわからない文句を言ってくる翁。
さりげなさを装ってエロ本を購入する中学生。
必ず閉店前に本屋を一周していくアキバな人。
ディスニーマニアのお兄さん。
万引き常習犯の小学生に馬鹿にされたりしたことも。



思い出話はいいとして、この作品。
読む人を選ぶ作品だと思います。
合わない人は、無理かもしれないです。
そんな世界観。