悔やんでても、ひきずってても、きれいに笑えるんだな

更新速度が読書速度に追いつかず、一気に更新。
3日足らずで読破してしまいました。

孤独の歌声

孤独の歌声



読み始めたら止まらない、止まらない。
その日は山梨に朝一番で向かう予定でした。
雪が心配なので、電車で行くことにしました。
朝はとても早いです。
前の晩、続きが気になってしまって「朝早いけど、電車で寝てればいいし」と思い、遅くまで読み耽りました。
特急電車の中、やっぱり続きが気になって読み続け、寝るチャンスを失いました。
帰りの電車でもひたすらページをめくり、あっという間に読み終わりました。



この小説は、本当に面白かったです。
この、読んだ後の満足感が物語っています。
身震いする程、引き付けられます。
一人暮らしの身としては、更に怖さが倍増します。
この小説のような犯罪系の話は、犯人が追い詰められていく過程にぞくぞくします。
犯人の小さなミスだったり、見落としがちな証拠から絞りだされたり、上手く結末と共鳴する点が堪りません。



本を読むことは、パズルに似ていると思います。
読んでいるうちに、「こうなるだろう」と伏線回収を予想します。
その予想が、だいたい思い通りにいくときの感覚と、パズルのピースがぴたりと嵌まる感覚が似ていると感じます。
ピースが上手く嵌まらなかったり、見付からない物も、たまにはあります。
ただ、読書には「予想外のピース」が存在します。
どこかで無くしていたのにすら気が付かなかったピースが最後に出てきたり、完成と思いきや実はもっと大きなパズルだったことに気付いたり。
それが、私の言うところの「奇跡の一文」だったり「どんでん返し」だったりします。



今年は良いペースで面白い本と出会えています。
「これは」と思える作品を見付けたとき、寝不足も無駄ではないと思えます。