江戸っ子の宴
福造は、身の危険を感じた。
そこには、神輿を担いだ江戸っ子が。
カメラを持った同類が。
とにかく、凄い人である。
荒れ狂う担ぎ手を眼前に、相方は苦戦している。
遠慮がちに寄ってみては、神輿に轢かれそうになっている。
勿論、福造も道連れだ。
これだから、運動神経の鈍い奴は困る。
こんなに冷や汗をかいたのは、かの戦争に出向いたとき以来であろうか。
* * * * *
5月12日、神田祭。
5月19日、三社祭。
2週連続で、祭に出向きました。
とにかく、すごい人、人、人。
初めての、祭に心が躍って、シャッターを切るテンポも速くなる。
まずは、神田祭。
秋葉原に神輿。
何ともミスマッチな光景。
祭目当てで来た人も、知らずに来てしまい戸惑うオタクな方も入り乱れて。
街にはたくさんの神輿。
担ぎ手さんの表情が何とも清々しい。
担ぎ手さんも、お疲れです。
迫力ある写真が撮りたくて、なるべく近付いて、低い位置からカメラを構える。
神輿に轢かれそうになりながら、中腰で後ずさり。
数百枚撮って、ようやく撮れた一枚がこれ。
翌週、三社祭。
浅草は、どこの通りも人で溢れる。
スカイツリーを背景に神輿が躍る。
ビールを片手に、たこ焼きを頬張りながら進む。
神輿の写真も良いけれど、それ以外にも魅力的な被写体がたくさんいました。
仲良しな祭娘とか、渋い顔の坊やとか。