空が近くに

昔のことを思い出しました。
小さい頃…多分、小学生の頃のこと。
私は家の屋根に登るのが好きでした。
父と母に内緒で登って、近所の人に母に通報されて怒られました(父が)。
私は、中学生位まで、一人になりたいときは屋根の上にいました。



屋根の上に佇んでいると、同じ視点の人がいないから、世間が少し広くなったように感じました。
しかしいつの頃か、人の目とか、恐怖心だとか、色んな感情が湧き出てきて、屋根に登ろうとは思わなくなりました。



今日は、空がキレイな日でした。
夕方になると、涼しい風が走り抜けています。
何年ぶりでしょうか。
ここから見る風景は。



昼間の太陽をいっぱいに浴びていたそれはまだ暑くて、少し足が震えました。
絵の具で描けそうなありきたりな青色。
振り返ると筆を洗う水桶の水をぶちまけたような灰色。
降ってもいない雨が頬に触れる。



どうか、どうかお元気で。