休日返上して夏を取り戻す

せっかくの日曜なのに、仕事がありました。
施設の夏祭りの応援要員に借り出されたのです。
通常なら、協賛をするなどして逃げられるのですが、その施設は先月最終日に100万近くの買物をしてくれた、超VIP施設です。
その施設の理事長に「今時、日本の自衛隊だって金だけじゃなくて人を派遣すんだよ?こういうのはさ、身体で払うのが当然だと思わない?」と言われてしまえば断れません。
その施設は、出入り業者を限定していて、理事長と上手くやり取りして行ければ、他メーカーに浮気されることもなく、高額な商品を買ってもらえるのです。



事前に10時集合と聞いていたので、5分前に着きました。
そうしたら、「申し訳ないんですけど、意外とやることなくて、1時まで時間潰してて下さい」と言われました。
早起きして2時間かけて来たのに、この仕打ちです。
施設側はノープランだったようです。
「業者?とりあえず朝一で呼んでおけ」という感じでしょう。
他の業者さんとブーイングしつつ、仕方無しにファミレスで時間を潰すことに。
同席した業者の中に某メーカーの社長がいて、「あ〜やってらんない。ここで一服したら(ウチの部下置いて)帰るから」と言い出しました。
「お詫びに奢るよ。シラフじゃやってられないっしょ?ビールジョッキ4つね〜」とも。
昼間から、否応なしにジョッキです。
私はまんざらでもなかったのですが、隣の業者さんは「顔に出るんだよね〜。ヤバイよ〜。」と言いつつ、そこは社会人のお付き合いで飲んでいました。
こういうとき、酒は強いに越したことないな、と思います。



1時を過ぎても仕事はなく、暇を持て余していた為、施設自慢の大型液晶テレビで甲子園観戦をしました。
夕方になり、ようやく仕事が回ってきました。
そして、施設オリジナルの半被を着させてもらえました。
日本人だからか、半被や浴衣、着物を着るのはとても好きなので、嬉しかったです。
私の配属先は、出店の「みそ田楽」と「生ビール」です。
客から食券を受け取り、商品と交換する役を与えられました。
しかし、生ビールを作る人が、要領を得られなくて苦戦しています。
生ビールの注ぎ方は簡単そうに見えて、泡の量をバランス良くするのは難しいものです。
私は、大学時代に寿司屋で経験していたので、生ビールサーバの扱いは得意でした。
いつのまにか選手交代。
学生時代のバイト経験が、こんな所で役に立つとは思いませんでした。



夏祭りの良い点は、屋台料理のつまみ食いし放題だということです。
焼き鳥、焼きそば、カキ氷、そして生ビール飲み放題。
調子に乗って、3杯くらい飲んでました。
暑い屋外で飲むビールは最高です。
盆踊りもやっていました。
盆踊りを見るのは久しぶりで、日本って良いな〜、としみじみ思います。



祭りも終わり、片付けの後は、施設の屋上で打ち上げ兼バーベキューです。
本当は早く帰りたかったのですが、理事長に「遠慮したら、取引辞める」と言われ、渋々。
しかし、屋上は夜風も心地よく、中川をバックに見える夜景は綺麗でした。
金持ち施設なだけあって、肉やら魚やらも美味しかったです。
もちろん、片手にはビール、基本です。
8時を過ぎた頃、ようやく解散でした。
出入り業者取りまとめ幹事だった業者さんに挨拶すると、「ねじまきさんの飲みっぷりは素晴らしいね〜。来年の夏祭りの取りまとめ幹事は、ねじまきさんを推しとくから」と聞き捨てならない不吉な褒め言葉を頂きました。



振り返ってみると、今年は夏らしいことをしていませんでした。
今日一日で、相当夏を満喫出来ました。
仕事なのが悲しい所ですが、こういう面倒なことも楽しめる余裕が出来たことも、少しは社会人として成長したのではないかと思ってみたりしました。