人生相談という名の大喜利
今日は、雑用ついでに本屋に入り浸っていました。
立ち読みしていた雑誌のサブタイトルが、本日の件名である「人生相談という名の大喜利」。
思わず納得してしまいました。
働く女性に「一番ショックだったことは?」「最近笑ったことは?」「史上最悪のデート体験談」など、投稿を募った構成なのですが、思わず笑ってしまうエピソードばかり。
実際体験したときは一大事件だったとしても、時が経てば自虐的な笑い話になるときが来るということです。
あまりにも上手いタイトルだったので紹介しました。
本屋は危険です。
本屋を出るときには必ず、手には収穫物。
今日は、こんな雑誌を衝動買いしてしまいました。
世界の映画オタクが選んだ史上最高の映画ベスト201 ! Cut (カット) 別冊 2007年 01月号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: ロッキング・オン
- 発売日: 2006/12/11
- メディア: 雑誌
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通常なら、立ち読みで満足するのですが、この雑誌は別格だったので、思わず購入してしまいました。
そのタイトル通り、「史上最高の映画ベスト201」が紹介されているのですが、他の評論物とは一味違っています。
各映画に対し「評論家いわく」「元ネタは」「なにを生んだか」「陰の立役者」「マニアも知らない」「思い出すのは…」「この映画が最高なわけ」「あの人はこう語る」という視点で紹介されています。
相当マニアで、ユーモラスかつブラックに、それでいて的を得ている評論が素晴らしいのです。
そうそう、評論を読んで笑うことはないのですが、これは読んでいて非常に楽しいです。
特に、「なにを生んだか」「思い出すのは…」「この映画が最高なわけ」は絶品です。
以下、傑作な評論をいくつか紹介します。
俗に言うネタバレ注意というやつです。
「なにを生んだか」
●テレビ番組『素晴らしき日々』、「プルートが犬ならグーフィは何だ?」という答えのない世界共通の疑問。(スタンド・バイ・ミー)
●『パール・ハーバー』、天文学的制作費、全世界のアイドル・レオ様の誕生、全世界の嫌われ者セリーヌ・ディオンの誕生。(タイタニック)
●のきなみ公開された一連の“剣とサンダル”もの大作映画、『アレクサンダー』『トロイ』等、男性のダサい髪型。(グラディエーター)
●ニュージーランドの観光業界、『マトリックス』3部作の同時撮影、『コールドマウンテン』、『マスター・アンド・コマンダー』、『ラスト・サムライ』(同じくニュージーランドで撮影)、オーランド・ブルームのキャリア、背の低い人たちの自尊心。(ロード・オブ・ザ・リング)
「陰の立役者」
●「第九交響曲」という、本作のために書き下ろされたかと勘違いしてしまうくらい最高級にドラマティックな音楽をこの世に生み落としてくれたルートヴィヒ・ヴァン・ベートーベン。(時計仕掛けのオレンジ)
「この映画が最高なわけ」
●オードリー・ヘップバーンの輝きは、時代を超えて、永遠に不滅だから。(ティファニーで朝食を)
●恋愛はいつの時代にも存在するものだから。(アメリ)
●誕生から100年経った現在も、映画は観客に畏敬の念を起こさせることができることを証明したから。(ジュラシック・パーク)
●優れたストーリーテーリングは、決して廃れることはないから。(ショーシャンクの空に)
この他、核心を突いた評論、毒付いた評論がたくさんあって面白いです。
そして、もう一つ注目したのが「番外編、さらに110本!史上最高にマニアックなランキング」です。
その一つの「最高のタイトルバック ベスト10」が目に留まりました。
私が持つ映画のこだわりの一つだったので、釘付けです。
他にも「最高にウザいキャラ」「最高にカッコいい殺陣」など、興味を惹かれます。
その中でも素敵な評論を紹介します。
「歴史を間違えた映画・ワースト10」
●第二次世界大戦を扱ったマイケル・ベイの大作は、必然的な歴史的ミスを脇に置いても、観客を苛立たせる要素にはじゅうぶん事欠かない。だが、どうせなら監督を敵に回す連中の武器庫に更なる弾丸を追加してやるのが、我々の仕事というものだろう。(パール・ハーバー)
趣向を変えて、評論を更に評論してしまいました。