急募、毒見係

初給料がまだ先なので、家計は非常に厳しいものがあります。
それでも、栄養を摂らないと働けないので自炊をしています。
今は、野菜が安いので大変助かっています。



レパートリーが少ないのでそれを増やすべく、料理本片手に出来るだけ違う料理を作っています。
そして、大量に作って小分けにして冷凍保存。
大半が、冷凍保存しやすい和食です。
それを平日の夕飯にしたり、内勤時の弁当にしたりしているという、涙ながらの倹約生活。
大量に作って、美味しく出来れば問題ないのですが、不味かった日には憂鬱です。
酒飲みなので、基本的に味が濃いです。
「この不味い料理があと4回分もある・・・」気が遠くなりつつ、食べ物は無駄に出来ません。
どうしたらこんなに不味いハンバーグが出来るのか、自分でも驚きました。
しかし、二回目に作るときは同じ失敗をしなければ良いだけの話。
こうして人は成長していくのです。
そのことを一人暮らし暦が長い人に話した所、「その繰り返しで、惣菜を買った方が安くて美味しいことに気付いて行くんだよ」と言われて複雑でした。



職場の人も、協力的です。
社長は同行中に「ここの野菜は安くて美味しいよ」と野菜直売所に寄ってくれます。
もう一人の経営者は京都出身の女性で、料理上手です。
「この料理は、こうすると上手く出来る」「この素材は役に立つ」「冷凍保存の極意」等々、食生活の知恵を伝授してくれるので助かっています。



先日、初めて友人に食事を振舞いました。
殆どが処女作だった為、あまり良い出来ではありませんでしたが。
何品目か作成したのですが、数種類は口に合う物があった様なので安心しました。
今度からそれを勝負料理にしようと密かに思うのでした。
私は、創作パスタや創作丼、創作チャーハン、創作炒めをよく作ります。
そのときの気分と、持っている材料、そして想像力。
「これを入れたら美味しいのではないか」という実験的な側面も兼ね備えています。
同じ味の料理は二度と出来ないと考えてもらう方が妥当な物体です。
今回実験台になったお二方は幸運なのか、ご愁傷様なのか、どちらだったのでしょうか。



話は変わりますが、友達に誘われて料理教室に行って来ました。
無料体験で、ケーキを作りました。
最近は、習い事ブームらしく、こういった教室に通っている子が何人もいます。
そこは、華やかな世界でした。
女の子たちが、希望に満ちた表情でせっせと料理を作っています。
しかも、店でも出せそうな凄いやつを。
なるほど、こうやって女の子は影で修行をしているのですね。
レッスン内容も解り易く、楽しかったです。
お金と時間に余裕があれば、素敵な習い事だと感じました。



しかし、私は測量、順序に囚われない人なので、お菓子作りには向いていないと思います。
レッスンでは、先生が測量をしてくれているので、楽々で良かったです。
余程頻繁に作らない限り、お菓子は買った方が美味しいし安いという悟りは、既に私の経験上明らかです。
お菓子もしっかり焼ける部屋のオーブンレンジが泣いているように見えます。
今の食生活に余裕が出来たら、お菓子を作っておもてなし、それも悪くはないのですが、いつになることやら。