加地君と木村さん

先週のこと、我が家に同居人がやって来ました。
その名も、加地君と木村さん。
客観的名称は観葉植物です。



社長が観葉植物好きで、会社は良好な環境ですくすく育つ植物たちでいっぱいです。
同行中、色々とその面白さを説かれ、洗脳されやすい私は観葉植物が欲しくなりました。
花も素敵ですが、1年に1回しか咲かないのは飽きてしまう、しかも散ると悲しい。
そして、日照条件最悪な我が家では絶望的。
観葉植物なら、蛍光灯の光でも大丈夫で、温度差にも強い種類がたくさんあるので丁度良いのです。
ちゃんと成長するし、空気も浄化してくれそうだし。
そんな訳で、ここ数日間はネットで何の種類にするか色々研究していました。



たまたま、仕事先の近くに大きな観葉植物売り場があるスーパーが存在するとのことで、社長に寄ってもらいました。
社長と私は、よくサボっています。
「やるときは真剣に。でもそればっかりだと疲れるからね」と社長は笑います。
「あ、でもE(もう一人の経営者)には内緒ね。ただでさえ、社内の観葉植物が邪魔だって怒ってるから。その上、ねじちゃんを洗脳させたなんて知れたらタダじゃ済まされないからねぇ」と言って私を笑わせてくれます。
そういう悪巧みでは、社長と意見が合うので、それがEさんに露見したときには、二人して肩をすくめながらお説教を聞いています。



三浦しをんみたいに「パキラ」も良いし、「椰子」もかわいい。
色々悩んだ挙句、初心者向けの「カジュマル」という木と「ポトス」という葉を買いました。
本当は1種類にしようと思ったのですが、どうしても選び抜けず。
かくして、二人の同居人がやって来ました。
社長も「良かったね。話し相手が出来て」と満足気でした。



私は根暗なので、物に名前をよく付けます。
愛車のワゴンRの名前は「ディカプリオ」。
購入時のCMがレオナルド・ディカプリオだったからです。
来週、ディカプリオは養子に出され、新しい子が来るそうです。
名前はもう決まっていて「ローサ」。
車種はもうおわかりでしょう。
観葉植物たちも、親しみやすくなるように人間の名前にしようと思いました。
「カジュマル」はそのまま「加地」と名付けました。
寡黙だけど包容力のある青年です。
「ポトス」は悩みました。
葉色がライム→「来夢」っていうキャバクラがありそうだな→「来夢」、読み方変えると「キム」・・・→「木村」
ちょっと毒舌だけど心優しい、ツンデレな少女です。
我ながら情けなくなるネーミングセンスと性格設定。
完全に寂しい人を通り越して痛い人になりつつあります。



あくまで、二人は苗を買って来たのみ。
センスの良いベッド、別名植木鉢を買い与えなければいけません。
しかし、植木鉢は中々思い通りの物が見つかりません。
そこで、社長の助言です。
「気に入った茶碗や湯のみ、コーヒーカップの底に穴を開けると、意外とお洒落な植木鉢になる」
なるほど、確かに良案です。
早速、昨日ロフトで味のある色違いの茶碗とどんぶりを購入して来ました。
穴は会社で社長が開けてくれるそうです。
工具マニアでもある社長は、陶器に穴を開ける用のドリル替刃を所持しているのでした。



かくして、我が家は賑やかです。
何とかこの厳しい家主の下、元気に育ってもらいたいものです。