愛人登場

初めて留守番しました。
普段、女性の経営者が内勤をして、社長と私が外回りをします。
今日は、彼女が休暇で、社長も外せないアポがある為、一人で内勤です。
働き出して2ヶ月とはいえ、まだまだ商品も把握していないし、発注業務も電話対応もおぼつきません。
運悪く、注文が殺到する月曜日。
出勤してすぐ、土日に舞い込んで来た大量の発注書FAXにテンパります。
大雑把な性格が災いし、最近は多数の受注ミスをやってのけるという新人っぷりを発揮しているので、心配はピークに達します。
そういうとき、私に事務職は向いていないということを実感します。



そんな半泣き状態で、仕事していました。
電話が鳴る度に、「わからない問い合わせだったらどうしよう」とビクついていました。
中には、「よぉ、ねじさん。サボってないでやってるか?」などと、業者から冷やかしの電話が。
ねじ「サボるどころじゃないですよ・・・。ていうか、何で留守番してること知ってるんですか」
業者「いやぁ、さっきお宅の社長に電話したら、ねじさんが初の留守番してるって言ってたからさぁ。またテンパって、ウチに○○(商品名)10ケースも送り付けないでね。ウチだって決算近いし、在庫にすんの厳しいんだから」
ねじ「(結構傷付きつつ)・・・大丈夫だと思います。そもそも今日注文くれてないし。用件は何ですか」
業者「冷やかし」
ねじ「・・・」
この業者さんは、前の会社でも取引があったので、気心が知れている親父です。
暇人だなと思いつつ、少し嬉しかったです。
そんなこんなで、初の留守番を何とか終えました。
またいくつかミスしていましたが、笑ってごまかせる程度だったので良かったです。



この会社では新人でも、社会的に見ればそうではありません。
私は未だに敬語を上手く使いこなせません。
先日、こんな失態をしました。
この会社にアポ取って新商品の説明に行って欲しいと、社長に頼まれました。
何でも、去年少しだけ取引きがあったが、忙しくて全くフォロー出来ず、今は殆ど取引のない会社とのこと。
場所は、新潟県長岡市
ここの会社が上手く軌道に乗れば、新潟担当に任命するとのお達しです。
新潟担当になる、私の思考は走馬灯のように働き出します。

ねじ「やります、やります、頑張ります」
社長「ふむ。まぁ、ダメで元々だから気張らないでね。どうせ、新潟出張=日本酒、海産物、とでも考えたんでしょ」

まんまと思考回路を読まれていました。
ダメで元々のアポ取り。
電話は大の苦手で、新潟出張の欲から、妙に力が入って緊張します。

ねじ「私、△△(会社名)のねじまきと申します。会長の□□様はいらっしゃいますでしょうか」
事務女性「申し訳ありません、生憎□□は、ただ今外出中です」
ねじ「そうですか。お戻りは何時になりますか」
事務女性「夕方には戻ると思うのですが、はっきりとした時間までは・・・。戻り次第、こちらから電話しましょうか」
ねじ「えっ、いえ。お気遣いなさらずに。こちらからの一方的な、あの、全くの私用なもので・・・。またお時間空けてこちらから電話します」



電話を切った後、その一部始終を聞いていた経営者に「私用って・・・アンタ、まるで愛人だよ」と突っ込まれました。
本当は、「こちらからお願いがあってお電話したので、また電話します」みたいなことを言いたかったのですが。
これでも、来月で社会人4年生、お恥ずかしい限りです。