あのころ

最近、読む作家が偏っています。
原因は古本しか買っていないからです。
本屋で徘徊すると、平棚に置いてある文庫本たちが何かを訴えてきます。
新刊だったり、売れ筋だったり、店員のイチ押しだったり。
しかし、古本屋では何も訴えてきません。
そうなると、保守的になり、信頼できる作家を手に取っ手しまうのです。
しかし、ここ数年は色々な作家に手を出し過ぎていたので、1冊読んで「この人の作品をもっと読みたい」と思いつつ、機会を失っていたので、ちょうど良いです。


恩田陸もその一人です。
これは4作品目ですが、毎回引き付けられます。
冬休み、寮に居残りした三人の男子高校生と、いつのまにか仲間に入っていたクラスメートの話です。
それぞれが色々な問題を抱えており、微妙な緊張感を保ちながらの共同生活です。
素直に「若いっていいな」と思いました。
気付けば高校生だったあの時代は10年も前の話です。
もう、学生には戻りたくないですけど、若いって素敵です。