百人のメリー・ポピンズが傘さして一斉に飛び降りてきた

事情があるにせよ、偏った作者の作品しか読んでません。

図書室の海 (新潮文庫)

図書室の海 (新潮文庫)

恩田陸の作品は既に5作品程読んでいます。
そして、6作品目がこの本です。
このタイミングで読んで良かったと思えた作品です。



麦の海に沈む果実 (講談社文庫)
六番目の小夜子 (新潮文庫)
その二作品は既に読了済みです。
この本にはその番外編が収録されています。
各番外編は、本編を読まないと中々解りにくい話です。
そして、まだ未読の「夜のピクニック (新潮文庫) [ 恩田陸 ]」。
この作品の予告版が収録されています。
まんまと意図に乗せられ、読みたくなりました。



その本が楽しめるか否か、その分かれ目は少なからず「読む時期」に左右されると思います。
学生のときに、社会人が主人公の作品を読んでも現実感がないけれど、社会人になって学生が主人公の作品を読むと懐かしみも込めて楽しめる。
そんなタイミングです。
この本はタイミングがぴったりだった作品と言えます。



個人的には、「イサオ・オサリヴァンを捜して」が好きでした。
オデュッセイア」の一文には、涙ぐみました。