ご利用は計画的に

先週は仕事が忙しくて、あまり読書の時間がありませんでした。
予定よりも読了するのに時間がかかってしまいました。

火車 (新潮文庫)

火車 (新潮文庫)



最近、好んでミステリーを読んでます。
意外にも、宮部みゆきの作品はそんなに読んでいないのです。



ミステリーは、感想を書くのが困難です。
基本、ネタバレは書かない主義なので。
とにかく、評判通り読み応えのある作品でした。
少しずつの情報から真実に辿り着いていく過程にぞくぞくします。



この作品は、色々な意味で怖かったです。
「カード会社の犠牲とも言うべき自己破産者の壮絶な人生が謎を解く鍵」と背表紙の解説にあるように、クレジットカード、キャッシングなど、日常よく耳にする事柄が背景にあります。
私も社会人になってからは、クレジットカードを愛用しています。
それを持つ前は、良い印象は全く持っていなかったのですが、使ってみると非常に便利です。
持ち合わせがなく、ATMを捜すのも面倒、おまけにATMから下ろそうと思えば手数料を取られる。
そんなとき、クレジットカードがあると助かります。
それに、カードを使えばポイントが貯まったり、特典があったりすると尚更です。
海外旅行のときとかも便利ですね。
しかし、お金を使ったという実感は皆無に近いのが怖いところです。
引越しの際、無計画に使い過ぎて、預金通帳の文字が「マイナス」になったときには、冷や汗かきました。
「ご利用は計画的に」とはよく言いますが、一つ間違えれば転がり落ちてしまうような世の中なのです。
色々考えさせられた一冊でした。