冬の散歩道

福造は、待ち構えていた。
今日は雲一つない青空だ。
休日にこんな天気だと相棒の機嫌はすこぶる良いだろう。
そのくらいは、判る間柄になったということだ。
相棒はぐうたら寝過ごさずに、朝から活動的である。
良い兆候だ。
日課と家事を済ませた相棒と目が合う。
「行くしかないよね」
福造の予感は的中した。



着いたのは、大きな池がある公園だ。
この時期にしては、暑いくらいの陽気。
ちょうど色付いた木々は、青空によく映える。
相棒の気分も上々だ。
公園内をゆっくり散歩する。
相棒は軽快にシャッターを切る。
福造も、すっかりご機嫌になってしまった。
今年はあと何回出歩けるだろうか。
寒くなると、相棒は冬眠するだろう。
せめて、休日は晴れて欲しいものだ。

*  *  *  *  *

日曜日のお話です。
福造が来てから、予定のない日は散歩に行くのが恒例となっています。
カメラは、引きこもりを防止してくれます。
特に、こんなに天気の良い日だったりすれば最高。
行く場所の選定は、気の向くままに。
自然と人と動物がいるのが都合良い。
その結果、公園を散歩することが多いです。
今回は、紅葉の時期なので、石神井公園に。
電車一本で行けるし、便利。



石神井公園に行くのは二回目でした。
前に行ったのは、数年前。
もう覚えていません。
実質、初めてのようなもの。
初めての場所に行くときは、心が弾みます。
近所のパン屋で昼ご飯を買って、いつものカメラたちをぶら下げて出発。



いい町だな。
まず思いました。
駅前の商店街は、見ていて飽きない。
地元でお昼を買ってくる必要なかったかな。
公園の雰囲気も好き。

ぐるりと一周するのにちょうどいい広さ。
人も適度にいて、水鳥もいる。

空の色が反射して、池も輝く。
そして、猫も。
3匹のキャッツと遭遇。

日向で気持ち良さそうに居眠り。

軽く人見知りキャッツ。

同じ目線で撮ろうとしゃがみ込んだら寄ってきて、写真が撮れず。
仕方なしに上から目線で。



紅葉も見頃でした。

日が当りがよくて、行き交う人を眺めるのに良いベンチに腰掛けて昼ご飯。

なんとも贅沢だ。
空を仰げば、こんな風景。

公園には、色々な人がいて、思い思いに時を過ごしています。
仕事やら何やらで忙しい生活ですが、たまには何もしないで、日向ぼっこすることも必要。
だから、公園が好きなのかもしれません。



その日の写真、人編。

隣のベンチにいたおばあさん。

気持ち良い陽気に、お昼寝していまいました。

元気な兄弟。目線の先には、水鳥が。

孫が落ちないように、そっと支えているおじいちゃんが素敵。

キャンパスには、綺麗な銀杏の黄色が広がっていました。

ピントを外してしまいましたが。図らずして同じ姿勢のカップル。

仲良しなんだろうな。

お父さんが大好きで仕方ないっていう表情。


次は、どこの公園がいいかな。