赤と黒

ようやく観ました。
レ・ミゼラブル~サウンドトラック
観に行くのを躊躇していた理由。
一つ目は、時間。
2時間半以上の長編に、耐えられる自信がなかった。
二つ目は、この話の理解度が低かった。
1998年版を観たのですが、当時は意味がさっぱり解らなかったのでした。
当時は高校生、か。
今、Wikiで調べたところ、1998年版は、ジャン・バルジャンとジャベールの関係に焦点が絞られた脚本となっているそうで。
だから私の印象が「微罪で捕まった主人公を執拗に追い回す警官との追いかけっこ」だったのかもしれません。
その時代背景とかを考察する能力がなかった私には、その無常感が理解出来なかったと思われます。
世界史も苦手だったし。
それ故に、「レ・ミゼラブルは退屈」という思い込みがありました。



しかし、映画好きの友人数人から絶賛されていて。
しかも、アン・ハサウェイアカデミー賞受賞。
これは観に行くしかない。



この頬を伝う生ぬるい液体は何だ。
花粉症のせいではない筈。
映画館で観て良かった。
それが率直な感想。
観た人が口を揃えて言う感想。
私も同感です。



この作品の脚本は、貧しい民衆の叫びが際立っていました。
そこで、主人公ジャン・バルジャンの立ち位置を理解。
敬遠していた二つ目の理由を払拭。
そして、役者の熱演により、時間があっという間に過ぎる。
一つ目の理由は杞憂に終わる。



以下、少しネタバレ。
ヒュー・ジャックマンアン・ハサウェイは、勿論素晴らしかった。
個人的には、エポニーヌが物凄く印象に残っています。
マリウス、鈍感では許されない無神経さ。
コゼットの家に案内する場面、エポニーヌの好きな人の役に立った感で嬉しそうなあの表情が切な過ぎる。
びしょ濡れになりながら「さらし」を巻く場面とか。
私の涙腺崩壊のきっかけでもあります。
あの少年も良かった。