憧れの場所に

楽しい寄り道をした後は、この旅のメインでもある場所。
鳥取砂丘に。
ハチミツとクローバー」でときめいて、植田正治に憧れて。
一度訪れておきたかった、この場所。



当初、駱駝に乗ったり、植田正治ごっこをする気満々だったのですが。
鳥取砂丘、舐めてました。
とんでもない暴風が吹き荒れる。
そして、スコールが降り注ぐ。
カメラには酷な環境。
その場所に佇むことですら、やや困難。
勿論、駱駝は屋根のある小屋に避難中。



しかし、凄い。
砂と海と遠くに山々、それしかないと言えば、それしかないのです。

それでも、圧倒的な存在に、感動するのです。

この天気のおかげで、観光客は少ない。
みんな、風に飛ばされながら、自然と対峙する。

愉しみ方は、色々。



カメラを気にしつつも、夢中でシャッターを切りました。

この絶妙な人の少なさが有難い。
傘は、全く役に立ちません。

この風、感じて頂けるでしょうか。

だいたいの人は、頂上に上って写真を撮って退散して行きます。
私は、風と闘いつつ、その場に止まる。
そして、色々な場面を切り取る。



ときに顔出す、光。

天使の梯子が現れた瞬間、誰もが息を飲む。



因みに、この天使の梯子を撮った直後、デジカメのペン5は壊れました。
この砂嵐に為す術なく、現代っ子カメラは力尽きてしまったのでした。
自己中心的な所有者でごめんね。
一方、福造は何事もなかったように動いています。
爺さんカメラの底力を思い知らされたのでした。



雨が強くなって来た為、これ以上の撮影は不可能と判断。
それでも4時間くらいは滞在していたでしょうか。
本当は、砂丘の柔らかい風に吹かれながら、人生について思いを馳せたり、忙しい日常を忘れてボーっとする予定だったのですが。
それどころではありませんでした。
しかし、天気の良い日には撮れないような写真もたくさん撮れたので、それもまた善し。
カメラが壊れたのは想定外でしたが。