ちっぽけ

大島旅行二日目。
三原山に登ってみました。
遠くにある山頂を見て、「無理だ」と思ったけれど。
「行けるところまで行ってみようか」と進んだら、登れてしまいました。

山頂にある三原神社。
かつて、三原山が噴火した際、溶岩がこの場所を避けたとか。

この奇跡の場所が、どれだけ島民の支えになったのだろう。



下山して、温泉に浸かって疲れを癒したところで、裏砂漠に行ってみる。
前日は雪で閉ざされていた道。

この日は、何とか進めました。
そこから眺める、人工物のない世界。
言葉が出ない。

鳥取砂丘に行ったときもそうでした。
こういう場所に行ったら、人生について考えちゃったり、悟りを開いちゃったりするのかな、と。
しかし、圧倒的な自然を目の前にすると、何も考えられない。
ただ、ただ、魅入るだけ。
そして、感謝するのです。
この瞬間をありがとう。

人生って、オモロイ。

神様でさえ、油断する

ゆっくりと、大島旅行記
最初に向かったのは、「バームクーヘンみたいな地層」。
だいたい大島の観光スポットとして紹介されている場所。
この日、島に辿り着いたのは私が乗っていた客船のみ。
ジェット船や飛行機は欠航・欠便でした。
平日ということもあり、観光客が殆どいませんでした。
じっくり構図を決めて、焦らずシャッターを切る。



そして、波浮港に。

漁港は、被写体の宝庫です。
漁船に、猫に、漁師さん。
気さくな漁師さんに声を掛けて頂き、漁船をバックに写真を撮ってもらいました。
そして、お返しに一枚。
やっぱり、温かい。


お化け屋敷みたいな、旧港屋旅館。


坂を上る。

振り向けば、眼下に海が。

高台には、猫がたくさんいました。



漁村の風景もまた愉し。


まだまだ時間があったので、海沿いを走る。
オタイネの碑。



翌日、行こうと思っていた裏砂漠も下見。
これでは、行けないか。

まだ、雪が残っていた頃だったんですね。
そうか、随分と時間が経っていたのですね。



あと少し、旅の記録は続きます。

誰もが憧れた

死ぬまでに見たい1枚の作品。
どれだけありますか。



私は、芸術に敏感な方ではありません。
それでも、今まで生きて来た中で、数点そんな作品がありました。
きっと、知らないだけだと思う。
でも、知ってしまった。
だから、この目で見たい。



その一つが、ロバート・キャパが撮った写真。
恋人のゲルタ・タローの寝姿を撮った写真です。
戦場で、現実を切り取っていたゲルタ・タロー。
凛々しくて美しい彼女の無防備な姿を撮ったこの1枚。
数年前、キャパの写真展の略歴パネルのほんの小さい一コマで見た。
私は、それだけで興奮しました。
命の危険を冒してまでも撮った写真よりも、素敵だと。



それ以来、ずっと見たいと願っていた1枚。
早くも、出逢うことができました。
101年目nロバート・キャパ〜誰もがボブに憧れた〜


この写真展は、戦場カメラマンのキャパではなく、彼の人間性に焦点を当てています。
彼のファインダーを通して見えるセカイ。
ぞくぞくした。



そして、念願叶って対峙した写真。
言葉が出ない。
私は、たくさんのスナップ写真を撮っているけれど、史上最高の1枚は、愛する人を撮った写真なのではないかと思います。

そして、動き出す

初めての島旅。
出発当日、東京には爆弾低気圧が。
鳥取のときは、台風が3つ接近してたし。
どうしてこうも運が悪いのか、笑うしかありません。
台風並みの暴風雨の中、何とか出航はしたものの不安でした。
平日ということもありましたが、こんな日に船に乗る人は少なく。
2等船室の座席は、ほぼ貸切状態でした。
おかげ様で、悠々と座れて快適な船旅に。
朝、目覚めれば伊豆大島のすぐ近く。
無事に入港出来ました。
大島の旅、はじまります。



レンタカーを借りて、まず向かったのは日帰り温泉
ゆっくり疲れを癒します。
そして、腹ごしらえ。
入った定食屋さんで、情報を仕入れます。
とても親切な店員さんで、色々話を聞くことが出来ました。
島の猫にも会えて、なんだか良い旅になりそうな予感。



大島といえば、台風による土石流被害が記憶に新しい。
復興はかなり進んでいました。
しかし、頻繁に行き交うダンプカーや、未だに残る流木や瓦礫が、その被害を生々しく語っていました。
それでも、島の人々は前向きで、とても明るかったのが印象的。
皆、口を揃えて「ここは良い場所だ」と。
ここは、町人から愛されている島なんだと感じます。



さて、これからゆっくりと旅の話をしましょうか。

これは、春の話

気が付けば、街のあちこちでピンク色。
ようやく、春が来た模様。



美容院に行きました。
髪の色、ピンク色を混ぜてもらった。
陽に透かしてよく見ないと、この色が紛れ込んでいるのは、わかりません。
自分だけにわかる色、何となく嬉しくなります。
美容師さんの遊び心で、毛先をカールしてくれました。
丁度、私の気分みたいに毛先が躍っている。



「ワインとチーズを買って、桜を見よう」
素敵な提案に、思わず顔がほころんでしまいました。
咲き始めの桜を眺めながら、「写真はひと休み」。
ピクニック気分を味わいつつ、春の香りを思い切り吸い込む。



どこにでも行きたい。
新しい靴を買おうか。

人生は、オモロイ

先週、伊豆大島に行ってきました。
急に思い立って、気付けば夜行船の中。



初めての島旅。



そこには、たくさんの出逢い、驚き、感動、色々な物がありました。



たくさんの猫が出迎えてくれました。



三原山に登ってみたりして。



裏砂漠では、言葉を失くした。



ウサギと戯れたのも良い思い出。



あとは、現地の人たちの暖かい笑顔。
見頃の椿よりも、輝いていました。



フィルム現像が上がって来たら、マイペースに綴って行こうと思っています。
今までは、フィルムカメラとデジカメを併用して撮っていました。
何故か今回はフィルムでたくさん撮りたくなりました。
次の旅は、フィルムカメラだけで十分かもしれない。
ローライ1台だけ持って、次の島にでも行こうかな。

ココニイルコト

明日から、また旅に出ます。
昔は「自分探しの旅」とか銘打っていた時期もありましたが。
流石に、そんな戯言を言う歳でもなくなってしまいました。
自分の居場所は、もう知ってる。



私が探したかった「理想の自分」はどこにもいません。
何処へ行っても、「現実の自分」しかいません。
どんなに遠くへ行ったところで、抱えている悩みが消え失せる訳でもないし、常に現実は付き纏う。
だから、逃げも隠れもしない。
仕方ないから、そこにいる自分と一緒にいるしかないですね。



でも、束の間の現実逃避なら許して欲しい。
まだまだ見たい景色はたくさんある。
今しか見れない瞬間を、1/250秒だけでも分けてもらおう。